荒野のサボテンを抽象化して、アレンジしたテヘペロになります。
横巾が短くてふっくらぽってりとした個性的な長財布です。
普通の長財布は横幅が190㎜から200㎜くらいはあると思うのですが
こちらは横幅が175㎜とだいぶ狭いので女性の手にも馴染むと思います。
縫製してからひっくり返す内縫いという製法で作っていて
全体がふっくらとしています。
ホックの下についているベロの様なパーツで開閉感が良いです。
シニュー糸で極太のステッチを入れていて
デザインの要にもなっています。
菱目打ちという革独特の道具をあえて使わず小さなポンチで穴をあけて縫います。
クラフトから工芸感を吸い取り、カジュアルでありながら品のある
ワイルドでありながらポップなそんな可愛らしさに転換できないかとデザインしました。
フラップを開けると個性的な山形の小銭入れがあります。
視認性がとてもよくたっぷり入って取り出しやすいです。
機能性も考慮して非対称になっています。
これが対称になると、可愛すぎて逆に可愛くなくなってしまいます。
微妙なところなのですが、作り手にとっては大きなことなのです。
中は縦型収納のカードポケットがふたつ。
それぞれ6枚くらいは無理なく入ります。
その他に3,4枚入るカードポケットがついた大きなポケット。
この大きなポケットの中の小さなポケットには頻繁に使うカードを入れておくか、
または運転免許証や健康保険証などのスペースとしてよいかと思います。
大きなポケットにはレシートやあまり使わない会員カードなどをざっくり入れておくのが良いと思います。
この緩いざっくりとしたスペースがほとんどの財布にあるというのがフィオペペの長財布の特徴のひとつです。少し余裕を持たせることで機能を潤滑に回しそれが心地良さに繋がると嬉しいのです。
このふたつのカードポケットのおかげで
中の札入れ部分が三層になります。
真ん中はやや使いにくいので前と後ろが主にお札をしまうところです。
最も大きな1万円札はあまり余裕がありませんが日本のお札はパリッとしていて
収納しやすく、不便は感じません。
通帳も入れることができます。
写真で見ると複雑で詰め込み過ぎと思われるかもしれませんが
かれこれ10年くらいこの構造の財布を使っていますが、
コンパクトな割にかなり使いやすいです。
本体裏フラップのステッチの端を、極小の真鍮玉カシメで留めています。
強度をアップするとともに、可愛らしさもややアップしています。
またフラップが本体と独立していますので
本体の背中側に影響を及ぼさず、一体型と比べると視認性や使い勝手が良いです。
ホックはオリジナルの真鍮無垢です。
存在感抜群で革のように経年変化があります。
ピカピカにしたいときはコンビニでも販売しているアクセサリー磨きで拭けば
輝きを取り戻します。
革はイタリアのタンニン鞣しの牛革です。
表面にわざと傷をつけたスクラッチ加工が特徴です。
アンティークな雰囲気を醸し出しています。
油脂分がたっぷり入った革なので使っているうちに
つるつるしていき艶と色味を増してゆきます。
ファスナーはYKKのEXCELLA、金属ファスナーの最高峰と言われるもので、
丈夫で開閉は抜群の滑らかさです。
天然素材のため傷、しわ、筋などが入ったり、色ぶれ、染めムラ等がある場合があります。それぞれの箇所に適した繊維の質、こし、張り、しなやかさなどを最優先しています。そのためそれらの表面的にイレギュラーな部分が表に出る場合があります。なるべく避けようという感覚もありますが、むしろそれらが作品をいきいきとさせる場合もあり、臨機応変に対応しています。使い込んでいると消えてしまったり、気にならなくなったり、むしろ味として愛らしくなったりするものです。自然な風合いを大切にしたヌメ革ですのでどうぞご理解いただけたら嬉しく思います。また内縫いでひっくり返して作るのでしわが入ることがあります。
化粧箱入りでお届けいたします。さらにラッピングをご希望の方はお申し付けください。
革 margot(Virgilio Conceria Artigia社)
色 薄茶(緑、黄、グレー、こげ茶を含む)
ファスナー EXCELLA(ゴールデンブラス)
(約) 巾175mm 高さ100mm 厚み40mm
重さ 約245g